永遠の子供たち?

四君子 月  2006-09-14投稿
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 誇らかに咲くには早すぎて。
 徒の花よと嘯くには遅すぎて。
そんな季節だった。
 あいつと会ったのは―――\r



〜永遠の子供たち〜


 「どうしたの、そんなところで?」

准は、急に声をかけられて戸惑った。
相手の要望がとくに変わっているわけではない。
むしろ愛らしく、明るい活発な少女、という感じだった。
この年齢にしては、少し小柄なくらいだろう。
なんの疑いもなく、日々の生活を無邪気に享受しているように見えた。

准が戸惑ったのは、その少女があまりにも普通だったからだ。
今まで、珍しがられたり逆に避けられたりはしても、
このように無防備に、あけすけに、声をかけてくるものなどいなかった。
───いや、いた。
昔は「不良」と呼ばれたであろう類の、ゴロツキどもだ。
准を見るや、こちらは睨んだわけでもないのに、からんでくる。
まあ、准にしてみれば好都合ではあったが。

だから、戸惑った。この少女が声をかけてくるとは。
准は、「ふつう」ではなかったから。

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