『…。』
「早く私の視界から消えてよ。」
鉄パイプを突き付けられるアキ。
『でも…。』
「でも…じゃねぇんだよ。今すぐ消えて。もう2度と学校にこないで!」
サユの目が濁っていた。髪の毛はボサボサで、精神的に追い詰められている。
『分かり…ました。』
「さっさと消えろ」
アキは、足を引きずりながら、ゆっくり去っていった。
背後にはサユが監視していて、アキに
「あの席…私がもらうから。」
アキに、入り込む隙はなかった。
その頃ヒロは、アキを探していた。
連れていかれるのは分かった、でも一体どこに…?
ヒロは、いくつもの場所を探したが、いない。
「次…校舎の中…。」
ヒロは真っ先に2の1を探した。
すると、…誰も居ないが、教室の真ん中に鉄パイプが落ちていた。
「ま…まさか!」
ヒロは近くを見渡すが、アキの姿はない。
外は既に、サッカーの試合は終わっていた。
サッカーの試合が終わったカズヒロは、アキが座っているはず…のベンチを見た。
しかし、そこに座っているのはサユ。
「あいつ…」
カズヒロはすぐサユを問い詰めようと走った。