姫と吸血鬼 3

安里子 2011-10-29投稿
閲覧数[511] 良い投票[2] 悪い投票[0]





―“何度も言いますが私は吸血鬼です”


『…そんなことくらい分かってるわよ。だって私はあの時、あなたと契約を交わしたんだもの』


そうあれは1、2年前のこと。
私は、自由が欲しかった。ただそれだけだったのに…。
この手で両親を殺した。

血まみれの部屋に残された私に舞い降りて来たのは吸血鬼。
そう、allan(アラン)だった。
あなたは私が何故両親を殺したのかは問い詰めなかった。
その代わり、こう私の耳元で囁いた。




『いい臭いがする』



最初は意味が分からなかった。
けど、それは私の血の臭いを表す言葉。
「私と契約を交わしていただければ、貴女の願いを一つだけ叶えて差し上げます。」
allan(アラン)は私の背に合わせて膝まついた。
「いいわ。契約してあげる。」
その時の私に迷いなんて無かった。
「ですが、代償は高いですよ?」「代償…?」


「そう、その願いが叶った時。貴女の命を私が頂いてしまう。と言うわけです。」



「けど、私今そんな大きな夢は無いわ。だからこれでどう?私の夢が思いつくまで、貴女は私の執事として従うの。」

我ながら、ナイスアイディアだと思う。
命なんていらないし、使用人たちも殺しちゃったし好都合。


「畏まりました。―お嬢様。」



こうして私達の話が始まった。





投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「安里子」さんの小説

もっと見る

ミステリの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ