「なぁ、その子の携帯のアドレスとか分かる??」
「…え??なんで??」
目を丸くする麻美。俺も自分の言ったことに驚いた。
「もしかして…梨帆のこと好きなのッ!!?♪」
「い…いやその…友達に頼まれてさ…」
(…ヤバイ)
言葉はごまかせた。
しかし態度は完全にしどろもどろ状態だ。
これでは認めているのと変わらない。
何しろ…今までバスケ一筋で生きて来たからこういう事には不慣れなのだ。
「その様子じゃ図星だね☆」
「ほ…ほんとにそいつ好きな奴がいるんだよ」
「…ふ〜ん♪」
麻美は楽しそうだ。
女はやっぱりこういう話が好きらしい。
ちょうどその時、麻美が降りるバス停に着いた。
「あっ、じゃあたしここで降りるから」
「あ、あぁ」
「後で聞いてメールするねッ☆お楽しみに♪♪」
「……」
俺は無言で手を振った。
だから俺じゃないって…。
多分態度でバレてるけど。
俺は家に帰って来たのに、全然落ち着かなかった。
飯食ってても、テレビ見ててもそわそわして、母さんに
「何があったか知らないけど…あんたちょっと落ち着いたら??」
とあきれられるほどだった。
風呂から上がって何気に携帯を見た。
『新着メール 1件』
(メールが来てる…)
俺は慌てて携帯を開いてメールをチェックした。
from 麻美
件名 聞ぃたょ〜(^_^)v
━━━━━━━━━━━━━梨帆メールしてもィィってさ(*^▽^*)これがァドねッ→oooooo.ooooo-ooo@ooooo.ne.jpんぢゃ頑張れょッ( ´艸`)☆★
(こいつ完全に好きだと思ってるな…)
俺は麻美に取りあえずお礼のメールを送った。
そして…中島に送るメールの内容を考えた。
いろいろ悩んで考えた結果、ありきたりだけど、
to 中島梨帆
件名 初めまして(^-^*)/
━━━━━━━━━━━━━俺は松本健太って言います。麻美から聞いてると思うけど、これからよろしく〜(^ー゜)ノ
と言う内容にした。
勇気を出して、送信してから30分後…
〜〜♪
(来たっ!!)
でもこの後…俺は少しがっかりすることになる。