「二人の愛は永遠に続く」
陳腐な表現が私の胸にガラスをねじ込む。
愛とは何で、
真実はどこに眠るのか。
朽ちることを恐れた世界は、いつしか保存することを学んだ。
永遠に咲き続けるドライフラワー。
情報化された古びない本。
林立する墓石。
人は存在を留めたがる。
すべての生き物は死を怖れる。
だけど、
陳腐な表現でしかないけれど、
「命は消えるから美しい」
有は無に帰すから価値が生まれる。
だから、
冷酷な冬のように凍結された永遠より、
温かなぬくもりに包まれた生ある死を、
私は望みたい。
それと同じだとしたら、
真実は一瞬の中に眠るのではないか。
愛はそんな真実の中にあるのではないか。
感じ取れないほど儚い時間でしかないけれど、
その方がもっともらしく、
まだ信じられる。
あなたの幸せを心から願うことができる。
あの時間は短かったけれど、
そこに優しさがあったのなら、
ぬくもりと真実の愛があったなら、
それで良かったんじゃないかと、今なら思えるんだ……。