唸る雨音
遠くの空が割れる
濡れないように
箱に閉じ込めた灯は
息苦しさの中で消えた
嵐の夜
怯える君を守ると誓った
幸せを知った夜
それはもう思い出の欠片
君が口ずさむ
懐かしい、あの曲
掻き消され
途切れ
次第に消えてゆく
水を切る車の音
窓を打つ槍
言い様のない違和感
泣き腫らした目
音のない寝顔
君はもう微笑ない
風に当たろう
途切れた歌の続き
口ずさみながら