初めて見る学校の校門を通る。
みんな、体に合わない制服を身につけて緊張気味に歩いている。
私、柳楽 日明(なぎ ひあら)は、中学1年生。
所謂、ピカピカの1年生。
私のクラスは2組。
私は、近くを歩いていた3年生の男子に声を掛ける。
「あ、のぉー…」
おどおどした様子で声を掛ける。
そぅ、おどおどした演技で‥。
「…んぁ?どした?」
ダルそうに返事をする男子。
「あの…、2組の場所が解らないんです。
教えていただけませんか…?」
上目遣いで見上げる。
「え‥!あ、あぁ!モチロンだよ!な!?」
「お、おぅ!」
3年の態度が変わる。
「ホントですか!?有り難う御座いますぅ!」
そして、3年について行く。
………ばーーか。
何ヤラシイ目で見てんだよ。
このドスケベ共が。
笑顔の裏に隠れる悪‥。
「着いたよ。ここが2組」
「有り難う御座いました!」
「何なら、他の場所も案内するよ?」
「いえ!大丈夫です!これ以上迷惑なんか賭けられませんよ(汗)」
お前らと一緒に居たくねぇしな。
「そうか。何か困った事があればいつでも言えよ」
「ホントですか!?有り難う御座います!」
誰が言うかよ。
教室のドアを開け、入る。
「日明!」
そぅ叫んだのは、亜依屡(あいる)。
そして、めがねをかけた那波(ななみ)。
人見知りが激しい巳波(みなみ)。
私ゎいつもこのメンバーで居る。
うぜぇぐれぇにな。
「日明!また同じクラスだね!)
「うん!」
「亜依屡、嬉しいよ!」
私はショックだよ。
これからもコイツらの側に居なくちゃいけない。
そぅ思うと、憂鬱だ。
しばらく喋ってると、担任が入ってきた。
「えー、今日からこのクラスの担任を持つ、喬生(たかお)です。」 ぶっっ!
何あいつ!?
顔、終わってるんだけど!!
それからというもの、
相変わらず私の裏の顔は消えない。
いつから、こうなってしまったんだろう。
ある日、、、
廊下を歩いていると巳波が向こうから一人で歩いてくる。
珍しいな。いつも「一人はヤダ」って言ってるのに‥。
「巳波、おはよ!
一人でどこに行くの…」
巳波は何も言わずに私の横を通り過ぎた。
………?
ヤな予感がする。
この日から私の人生は狂い出す……。
-続く-