ROOM 1 〜悪夢の始まり〜

るーROOM 2011-11-22投稿
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高校3年の3月。卒業式が近づいてきた週末。

「卒業旅行…みたいな感じだよな!」

東京を日帰りで堪能(?)している4人。

皆、大学に合格し、4人は卒業旅行という体(てい)で、東京へ来ていた。

「でも、岬さ。前橋に引っ越すなんて、驚きだよな。寂しくなるよ」

「ごめん…こればっかりは。」

岬は、群馬の大学に合格。前橋に引っ越し、大学生活をするそうだ。

温厚な性格で、誰よりも優しい人。

甘え上手で、少しわがままな面もある。

岬に話しかけたのが、拓也。

東京の大学に合格。工学部に行くらしい。

クールに見えるが、熱い心を内に秘めている結構良い奴。

「そんな暗い顔すんなって。俺だって悲しくなるよ〜。」

泣き真似を始めた奴が、弘貴。

おちゃらけ野郎だが、頭がとてもよく、筑波大現役合格。

最後、何も話さないのが圭吾。高2からの友達なので、新しい奴。拓也とか弘貴のように、ずっと一緒のクラスではないので、岬は約2年付き合った今でも、圭吾の性格がわからない。

でも、どことない安心感を与えてくれるのは、圭吾だった。

楽しい卒業旅行…。

いい思い出になるはずだったのに。

あれからどうして、思い出は、

白紙のままなのだろう。



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