優しい人っているんだな
って思ったことがある
通学中の電車
ドアをに向かって立っていた
隣にカバンを抱えた大学生
女の人だった
後ろに髪の薄いスーツを着たおっちゃん
スーツを着た人は、他にもたくさんいた
少し混んでいた
その女の人は押されて、ドアぎりぎりのところに立たされた
あと1分で次の駅に着くぐらいの時
女の人に異変があった
間接視野でもわかる
カバンのひもが挟まれた
不運にも反対がのドアが開く
降りたいらしいが引っ張ってもとれない
諦めず引っ張っている
なにかしてあげたいとは思った
だけどなにも思いつかなかった
心の中ですいませんと言った時
後ろのおっちゃんが
『引っ張りましょうか?
切れてもいいですか?』
と言った
女の人は小さく
『・・・はい』
と言った
おっちゃんは思いっきり引っ張り、ひもを千切った
『ありがとうございます』
そう言い残し、女の人は急いで降りて行った
赤の他人のためにいいことする人っているんだな
初めてそう思えた