〜第10話・お揃い・〜
夜になったが、ハルヒの部屋にはまだ海斗がいた。
「...いつまでいんの」
ハルヒは海斗が買ってきたヨーグルトを食べながら言った
「え〜いいじゃんまだ!親が帰ってきたら帰るよ」
海斗は満面の笑みで言った
「あっそ」
ハルヒはいつも以上に冷たい態度で接した
「冷たいなぁ」
海斗は口を尖らせてそっぽを向いてしまった
だって...恥ずかしいんだもん!あんな事...!
ハルヒの頭には海斗と抱き合ったシーンがクルクル回っていた
「ハルヒちゃん?」
「え?!」
海斗はハルヒをじっと見つめた
「...え?なっ何」
「.....ぶ」
「え?」
「アハハハ!」
は?なにこいつ!何で笑ってるの!?
「ハルヒちゃんさっきから顔真っ赤!茹ダコみたい!」
海斗は笑いながら言った
「!!!」
嘘!!
ハルヒの顔は真っ赤になっていた
「アハハハ!かわいい!」
「うるさい!」
「はっ!てか熱は?!」
「上がってるに決まってるでしょ!」
「ごめんごめん(笑)」
こんな風に誰かと話すの久しぶりかも
「そうだ!」
海斗が急に叫んだ
「はい!ハルヒちゃん!」
「え?」
ストラップ..?
ハルヒの手の中には星のストラップがあった
「俺とお揃いっ!」
海斗は携帯を見せた。携帯にはハルヒとお揃いのストラップが付いていた
「お揃い...」
「お揃い嫌だった?!」
「嬉しいよ...」
ハルヒは携帯にストラップを付けた
「お揃い...だね」
「うん!お揃い!なくしちゃ駄目だからな!」
「分かった...」
ハルヒは星のストラップを見た
お揃い...初めてのお揃いだなぁ...
「ただいま」
その時ハルヒの親が帰ってきた
「あ...ハルヒのお母さん帰ってきたね」
「..うん」
「んじゃ帰るよ。お大事にね?」
「あ...海斗」
「え?」
「ケー番教えて」
「おう!」
海斗とハルヒは赤外線で交換した
「じゃあな!」
「うん」
海斗が部屋を出ると辺りは静かになった
「熱...下がった」
ハルヒは窓を開けて空を見た
「綺麗...」
輝く星が一面に広がっていた
つづく