お母さんが弟を洗濯機に入れました。
洗濯機が壊れました。
仕方がないのでコインランドリーへ行きました。
私の格好が汚なかったので、おばさんが私を睨みました。
服も下着も全部入れて、裸で洗い上がるのを待ちました。
コインランドリーの中の水が、赤くなって来ました。
私はそれを、じぃっと見ていました。
警察の人が来て、おばさんが何か喚いているのが聞こえました。
まだ洗濯が終わってなかったので、誰かが私に毛布をかけました。
「君、非常識だよ。」
警察の人は何となく怖くて、私はうつむきました。
「すみません。お母さんが弟と私の服と一緒に洗って、色移りして。家の洗濯機は壊れちゃうし。」
「他の服を着れば良かっただろうに。」
「そっか。何でこれ着て来ちゃったんだろう。」
警察の人もおばさんも呆れて、私は洗濯が終わった服を着て帰りました。
洗濯機を開けました。
弟がいました。
私は潰さないよう気をつけながら、その隣に入りました。
せっかく洗った服がまた汚れました。
また今度、コインランドリーに行かないと。
お母さんは、洗濯機の事を忘れてしまったように、絶対近づきません。
ここは安全です。