女友達

ケィ。 2011-12-29投稿
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結婚が決まった姉に、親友だと言う女友達からメールが届いた。




『おめでとう!

まだ先だと思ってたのにな…

えーん、寂しい。

なんてね。

ん、親友だもん、祝福するよ。

てれくさいね、こういうの。

しあわせになってね。

ね。絶対だよ!』




姉は、彼女らしいな、とニヤニヤしながら返信を打ち始めた。

「中学からの友達だっけ、その人?」

「そう、委員長とかしてて、面倒見はいいんだけどね。
縁がなくて、まだ独身なの。」




『かんたんじゃないと思うけど、

わらわれないように努力します(笑)

いじけそうになったら、また

そうだんしちゃうかも。

うそうそ。

なんとかやってけると思う。

女友達に頼ってばかりじゃ駄目だもんね。』




式の当日、その人は黒いドレスで現れた。

姉はとても喜んで、二人は抱擁した。

その最中で、笑顔だった姉が急に真顔になり、やがて苦悶の表情へ変わった。


姉の白いドレスのお腹の部分に、ケチャップを溢したような赤い染みが出来ていた。


女は気が狂ったように何度も姉を刺して、訳のわからない事を叫んでいた。


それは側で見ている人達が女を取り押さえるまで続いた。


新郎が姉に駆け寄り、血みどろの体を支えた。

「しっかりしろ!!死んじゃだめだ!」

姉は血が抜けて寒いのか、力が入らないのか、ぶるぶる震えながら唇を新郎の耳に寄せた。



「おまえも呪ってやる」



後で聞いた話によると、姉を刺した女は新郎の浮気相手だったらしい。

女はその後、精神病院へ送られたが、間もなく首を吊ったそうだ。
新郎の方は、実のところ、姉の死後、私と付き合っている。

お互い辛い事を乗り越えて幸せだけど、最近、誰もいない場所から視線を感じる…




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