「この4人以外が犯人ってこと…考えられないかな。」
「えっ?何言ってんの?」
「ここは密室。自分達は心理実験をさせられている。だけど…食材って、どこから入ってくるの?」
「そうだ…いつも気づいたらある…。」
と拓也。
「だから、外部の人が、この心理実験を楽しくさせるために、意図的にオノを移動した…。」
皆の背筋が凍りついた。
まぁ圭吾を庇っているだけのアリバイにすぎないけど。
「だから今回は、誰も疑わないことにしよう。」
「…分かった。」
拓也と弘貴は、渋々納得した。
「でも、食料を運ぶ人…気になる。」
弘貴がつぶやく。
「毎日1日分が、運ばれてくる。」
拓也は言った。
「時間帯は早朝。5時半の時点ではなかった。」
岬の推測から、圭吾が、
「じゃあ、皆が二度寝した後に食材が運ばれた。でも俺は午前6時半くらいまで岬と喋っていた。」
岬は圭吾の発言に頷いた。
「じゃあ、食材が配達される時間は、午後6時半から…。」
弘貴がつぶやく。
「俺は7時半に部屋を出たから、6時半から7時半の間に食材が配達された。」
拓也が弘貴の説明を補った。
「じゃあ、そいつがどこから入っているか、出ているかを知れば、外に出られるのでは?」