「じゃ、寝るか」と拓也。偉そうに自分の部屋のように振る舞う。
そう言って、3人は寝た…と行きたいのだが、
拓也が一言。
「岬の隣、圭吾がいいって。」
「…俺?まぁ、いいけど。」
岬の隣は相当嫌だった拓也が、圭吾を隣にしようと仕向けた。
「岬。隣、圭吾だから。」
「よろしく。」
最後の「よろしく」がどうも気になるが、岬も眠りについた。
朝方だろうか。圭吾は岬の酷い寝相に耐えていた。
「学校に遅れる〜。むにゃむにゃ。」
どうやら、猛スピードで自転車を漕いでいる夢を見ているらしい。足が凄まじく動き、圭吾を蹴ってくる。
これは、顔面攻撃よりたちが悪い。
拓也が強引に俺を岬の隣に寝させたのは、こんな意図が!
…2人目の、被害者。
目覚まし時計が鳴った。…6時半。
3日目。検証から始まった。
「おい!起きるぞ!」
拓也は岬と圭吾を起こし、ドアを少しあけて、様子を伺っていた。
すると、キッチンの方から、
「グオオオオ…」という鳴き声。
「何だ…いったい…?」
みんなの注意力が高まった。
すると、人間にしてはでかい足がちらっと見えた。
手には、オノ。
拓也は条件反射でドアをしめた。