食材配達ロボは、リモコンによって制御されていた。
「じゃあ、今朝…。」
誰かが遠隔操作をして、弘貴を殺した。
リモコンの裏には、「1回限り」と書いてある。
「バカな…。」
また、人を疑わなくてはならなくなった。
でも、拓也は自分の前にいて、ドアを見ていたのだ。リモコンを操作することは出来ないし、相当怖がっていたし…ということは。
「やっぱり圭吾…?」
あの時の状況を思い出した。
『今度俺がのぞく。2人はそこにいろ。』
あの時、圭吾は自分より部屋の奥にいた。
…犯人が、確定してしまった。
…4日目。
弘貴の部屋からは、臭いが酷いので、閉めきる事にした。
朝食、昼食、夕食と過ぎ、結局何も言いだせなかった。
…4日目の夜。
岬は、頭がおかしくなりそうだった。
本当だったら、圭吾を殺してやりたい。
圭吾を疑いたくないが、圭吾しか怪しい人はいない。
…絶対に許さない。
岬の理性は、限界を迎えつつあった。
すると、ドアが開いた。
「誰?」
そこには、拓也が立っていた。
「ノックぐらいしろよ。」
「あぁ…ごめん…。」
「…どうしたの?」
「岬、最近顔色よくないから、大丈夫かなと思って。」
拓也は、わざわざ心配しに来てくれた。いい奴だ。