キャラだったら、好感度ガタ落ちだ。
「…大丈夫だよ。心配いらない。」
「…そっか。」
拓也は、部屋を出ていこうとした。すると岬が、
「ひとつ…聞きたいことがあるんだ。」
「…何?」
「誰かの仇をとることは、殺しには入らないのかな…。」
岬がこんなことを言うなんて…。
拓也はぞっとするも、
「殺しには入ると思う…でも、それで誰かを救えた気持ちになれるなら…。」
「そう…」
岬は、ずっとテンションが低い。ましてこんなことを聞くなんておかしい。
拓也は、
「今日、ここで寝るよ。」
「何で?」
「えっ…えーと…岬が心配だから…。」
「今日はひとりにさせて…わがまま言ってるのは分かってる…。」
感情が、全く籠もっていない岬の声。
拓也は、
「でもさ。」と続けると即座に、
「出てってよ。」と、強く言われた。
さすがの拓也も、これ以上反論できず、部屋を後にした。
ドアが閉まる音がすると、岬はまた泣きだした。
「ごめん…自分…おかしくなってる…。」
一方拓也は、岬の異変を受けとめられずにいた。
何か、しでかすのでは…。