目を覚ました時、聞こえたのは人々が走り回る音だった
「今度はここか!?」
「No.7もやられたらしいぞ!」
No.7…?
他のAbilitySchoolに何かあったのだろうか
「どうしたんだ?」
俺はドアを開け、視界に入った男に声をかける
「実はな、謎の男によって他のAbilitySchoolが次々に壊滅させられてるんだ」
壊滅……、つまり生徒も教師も皆殺しか
「男の能力は?」
「分からない」
話を聞くため、とりあえず俺は男を部屋に招き入れた
「じゃ、聞かせてくれ」
男によるとこうだ
昨夜、 AbilitySchoolの1つNo.7が何物かに襲撃された
No.7は壊滅、少し前から連続して起きているAbilitySchool襲撃事件と同一犯だと政府は断定
今までにはNo.5、No.8が壊滅した
今回は僅かな音声記録があり、犯人は男だと確定
また、男子生徒が1人発見されていない
「なるほどな」
話を聞き終え、ふと思い立つ
「お前、名前は?」
「俺?俺は月空狗鴛」
がっくうくおん…、珍しい名前だ
「能力は?」
「ちょっと待ってくれ、君も自己紹介を頼むよ」
あぁ…、と俺は名前と能力:memoryについて話す
「君が大輔を倒した…その能力なら頷ける」
俺の事はいいんだよ
「月空君の能力は……」
「狗鴛で良いよ。俺の能力は…」
「どうしました…!?」
「No.7から…逃げて………」
「しっかりして下さい!」
「Luna……か」
狗鴛は能力について話した後、すぐに帰ってしまった
狗鴛の能力、
黄色っぽい光を生み出し、自在に操る属性支配系の能力らしい
………しかし、壊滅させられたNo.7生き残りの男子生徒は一体何物なのか
俺はその日、それが気になっていた