決意と決別
フェン「いいだろう…私を倒せばSランクにしてやろう。まぁそれはあり得ない事だが、」
ムカイ「いくぞ…。」
右手に黒い炎を纏いながら相手に向かって飛び掛かり炎を相手にぶつけようとしたが、当たる瞬間に避けられてしまった。
ムカイ「速いな…」
ムカイの足元に黒く焦げた跡が残っていた。
フェン「フム…炎を放つ能力ではなく、炎の打撃か」
足の爪先をトントンしながら話すフェンはムカイ15メートル後ろに立っていた。
ムカイ「解析しながら戦う…戦う事に慣れた奴がやる癖だな」
フェン「癖でもあるが一応試験官だからな」
ムカイ「あまり解析に夢中になりすぎてあっさりやられないように…な！」
もう一度フェンに飛び掛かって行った。
フェン「そういうお前は学習能力はないのか？何度飛び掛かって来ても私に攻撃は当たらないぞ！」
また当たる瞬間に高速に避けて、後ろでフェンが笑みを浮かべていた。
ムカイ「なるほど…」
しかし、何か掴んだ感じに見えた。
再度フェンに飛び掛かって行った。
フェン「無駄だ！お前の攻撃は当たらない！」
またも当たる瞬間に避けてムカイの後ろに移動したが、フェンの前にムカイの姿はなかった。
フェン「！？」
周りを見渡したが、ムカイの姿がない事に少しパニック状態になっていた。
フェン「奴は何処だ！」
そう叫んだ瞬間、自分の真後ろに強烈な殺気、恐怖、威圧感を感じた。
振り替える途中に見えたのはムカイの右手に黒い炎を纏いながらフェンに振りかぶる瞬間だった。
フェン「バカな！」
振り下ろした右手はフェンの胸に直撃した。
ムカイ「焔・黒焉砲！」
フェン「ぐはぁぁぁ！！！」
吹っ飛んだフェンは壁にぶつかり瓦礫に埋もれた。
ムカイ「確かに速いが、追い付けない程じゃない」
右手の炎を払い、構え直す
ムカイ「もう攻撃を外す事はない」
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