捨てる男、拾う女【裏】?

幽玄  2006-09-16投稿
閲覧数[425] 良い投票[0] 悪い投票[0]

銀が青年を包み込み。
銀が戦車を粉砕させ。
銀が爆炎をさらに綾(あや)なし。
銀が世界を叩き壊した。

―――本日2度目の超・不可思議現象が起こした衝撃の余波は凄まじいもので、私は軽く道路の脇まで投げ出されてしまい、頭を打ってしまった。
[女]「ぁ‥うぅ…、あの青年は…?」
ボーッとする意識の中、爆炎の中に黒い人影を見つけた。
黒い影が炎を振り払う様に一蹴(いっしゅう)し、火の粉や銀の灯りを盛大に弾け舞わせる。
爆炎の中から爆風が吹き荒れ、髪や服をなびかせながら青年が出てきた。無傷だ。
[女]「ハァ〜…、良…った‥ょ……」
青年が無事だった事に安心したのか、急激に意識が朦朧(もうろう)としてきた。
青年は私に気付かず行ってしまう。
このまま助けてもらった御礼も言えずに気絶しちゃうんだろうか?
でも…、それはそれで良いのかもしれない。
颯爽(さっそう)と現れ、不思議な凄い力で私と親子の危機を救ってくれた彼は、
きっと“本物のヒーロー”だ!
ヒーローはだいたい正体を隠しながら闘う者が多い。
彼もそうなら、ここはソッと御礼を言うとしよう。
ありがとう!かっこ良かったよ!サイン欲しかったなぁ〜!これからも頑張って!私もあなたみたいなヒーローに成れるよう頑張る!!
私の車に乗って去って行く青年を尊敬の眼差しで見続けながら、心の中で感謝を述べ………………。
あれ?……車?私の車?あれ?あれれ〜?
[女]「あれれェええぇぇえエええぇぇッッッッ〜〜〜〜〜〜〜!??!?!!??!!!!…………―…――――……―――…―――\r



」「ッてな事が昨日あって今、病院にいるんだぁ〜。も〜さんざんだよ〜」
[友達]「頭の方は大丈夫?」
[女]「ん〜それはドッチの心配をしてるの?」
[友達]「両方」
[女]「優しさが憐れみに感じるぅ〜!?」
涙出そう。

あの後、私は車を追いかけようとしたが、ちょうど救急車が来たので親子に付き添うことにした。
電話を切ると、昨日助けた女の子が私を見つけて走り寄ってきた。
[女の子]「おねえちゃ〜ん」
[女]「あっ!もう大丈夫なの?」
[女の子]「うん!おねえちゃんのおかげだよ、ありがとーございます!」
元気な女の子の笑顔がとっても嬉しかった。

NEXT→『神を超えるシナリオ』

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 幽玄 」さんの小説

もっと見る

その他の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ