Past†Origin(8)

有間 総二 2012-03-11投稿
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-6年前-

「追え!絶対に逃がすな!」

くっ、しつこいなまったく

「弾けちまえ!」

俺は追っ手の周囲の空気を操作し、肺に、胃に、とにかく詰め込む

「ぐぼっ、げぶるぁ!」

溜まった空気に耐え切れずに身体が破裂する

「………当分はお肉食べられないなー」


「とにかく逃げるしかないな」

地下鉄が良いか

俺は階段をジャンプでショートカットし、改札もまたジャンプで越える

「あ、ちょっと、君!」

駅員さんが呼んでるけどそれどころじゃねぇんだ


後ろを確認しながら俺はホームを走る

ドンッ

前を見てなかったせいで、メガネのサラリーマンにぶつかった

しかしそれは問題じゃない


俺は今線路に立ってる

「TheEnd、か」

運の悪い事に電車は目の前に来ていた

「ざけんな、眩しいんだよ」


-現在-

「……知ってますよ、ニュースで大きく取り上げられましたから」

「そうじゃなく、マスコミとかも知らないような事を……あの事件の真実めいた事を知らないのかを聞いてるんだよ」


嶺臥は少し驚いた目で俺を見ている

声を荒げたからだろうな

「どうなんだ、知ってるのか?」

「いえ、一般的な情報以上は……、すみません」

「それが普通なんだから、謝るなよ」


俺は立ち上がり、嶺臥を部屋に誘った



[AbilitySchool:No.6跡]

「くっ、ここもか」

異常な早さだ

一体どうやって移動してるんだ


仕方ない

次の標的を聞くしか……


「おやぁ?珍しい人がいますねぇ?」

「……シンか、何の用だ」

俺は構えた銃を下ろす

「そう冷たくしないで下さいよぉ、実はぁ良い情報があるんですぅ」

「早く言え」

シンの語尾を伸ばす癖はカンに障る

「何とぉ、連続襲撃事件の犯人の現在の所在が分かったんですよぉ」

「何!?どこだ!?」

俺はシンに掴みかかる

「………そう焦るなよ、血圧上がるぜ?」

シンの表情が変わる

「真か」

「どっちにしても呼び名は[しん]だけどな」

シンと真、彼らは一つの身体に存在している

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