『結って  そんな奴だったんだな。』
 手を振りほどいて教室を出ていく冬夜。
 あたしを見るみんなの目。
 すべてがあたしの心を傷つけた。
 何より一番―――。
 ずっと前から親友で
 ずっと前から仲良しの
 蘭と加奈子と美歌と由梨に裏切られたことが―――。
 悲しくて悔しくてたまんない。
 泣いているあたしを放っておいて蘭たちが笑いながら自分の席に戻り、楽しそうに話をし始めた。
 教室の真ん中に突っ立っている自分が惨めで更に悲しくなった。
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つぎのひ
 冬夜は朝待っていてくれなかった。
 教室に入っても、あたしを呼ぶ4人の明るい声は聞こえてこない。
 誰一人……あたしに挨拶も返してくれない。
 
 
 席に座ろうとしたけど…………
 その前に声がでなかった。
 あたしの机の上はごみの山になり、椅子には『死ね』『イケメン好き』と書いてあった。
 
 なんでッッ――――…。
 なんでこんなことになったんだろう。
 つづく