林Side
「ユウ、今日はクラブないんだ?」
『うん、だから、林と帰れるよ。』
ウチとユウのクラブは別々だ。だから、下校する時間が違った。
「じゃあさー、待ってるよ。」
『…林に風邪ひかせたくない。』
ユウは心配げにウチを見つめた。
不覚にも、どきっとした。
「ユウは優しいね?」
ウチが呟くと、
『林だけにだけど。』
とボソッとユウが呟いた。
ウチはふっと笑った。
ユウの想いが、胸に染みた。