自分の部屋に戻ったムカイは早速荷物をまとめていた。
「ゲイツ…奴はいったい何者なんだ」
不思議に思いながら作業してるとメールが届いた。
「ん?誰だ?」
ユウからだった
「話したい事がある。5時に屋上へ来てくれ」
荷物をまとめ終えると渋々屋上に向かった。
屋上に着くと外は綺麗な夕陽だった。
ユウ「すまないな屋上まで来てもらって」
ムカイ「話しってなんだ?悪いが今夜には此処を出るんだ早くしてくれ」
ユウは冷静に質問する
ユウ「此処に来る前…1年前に何があった?」
ムカイ「答える必要はない」
冷たく答えるムカイ
ユウ「此処に着いた時より雰囲気がずいぶん違うな、相当修行したんだろう、じゃないとSランクになれないからなぁ」
ムカイ「何が言いたい?」
ユウ「審査は力量・技量を見て判断される。この2つが優れてないとSランクにはなれない」
ムカイ「だから何だ」
ユウ「タケみたいにシンプルに考えれば単純に凄い事だが、俺はそうは思わない」
何か心当たりがあるかのように話すユウに少しずつ表情が険しくなるムカイ
ユウ「俺はお前の結果を見た後、審査室に行ったがほぼ壊滅状態、それに審査官は命に別状はないが重症だ。おかしいと思わないか?お前の強さに」
ムカイ「…」
何も答えず話しを聞くムカイ
ユウ「俺が思うに…」
ムカイ「もういい」
観念した感じで強制的に話しを終わらせた
ユウ「やはりな…リスクを背負ったか…」
二人の間に冷たい風が流れる
ユウ「リスクを背負う事で強大な力を得る…しかもリスクが大きければ大きい程力を得るが、リスクを破ればその反動で死ぬ事だってある危険な行為だ」
ムカイ「別に悪い事じゃない」
ユウ「力を得て何をするつもりだ!」
ムカイ「お前には関係ない、もういいだろ」
振り向き、歩き出した時、ユウが構えたのを背中で感じた
ムカイ「なんのつもりだ」
ユウ「今のお前には邪悪な物しか感じられない!親友としてお前を止める!」