「純の事好きなの?嫌いなの?どっち?」
「……ふぁ?///」
蒼子は今まで聞いた事のない様な間抜けた声を発した。
そして、林檎みたく顔が真っ赤だった。
「ははっ!君鈍感だなぁ☆」
倉餅は蒼子に呆れていた。
「……はぁ……あたしねぇ、あんたみたいな鈍感女見てるとイライラしちゃうんだっ☆……………殺したいぐらいに♪」
にやりと倉餅は蒼子の肩をぐっとにぎる……。
「………いっ!」
「やめてやれっ!倉餅!」
僕は倉餅に怒鳴り付けるように、倉餅を蒼子から引き剥がした。
引き剥がされた倉餅は蒼子を一瞬睨み付け、
「てへっ☆蒼子さんごっめーん!」
といつもの用に笑いながら僕らの前から風の様に去っていった。
「……前々から変な奴だと思っていたが……」
あそこまでとは…。
「………」
蒼子はやはりうつ向いていた。
まぁ……いきなり会った女子に肩を強引に掴まれるなんて、なかなかないからな。
怖かったんだろう。
「……もう帰ろうか…」
僕はいつも以上に優しく蒼子に語りかけた。
「……うん。………っい!」
「どうした!?」
「……大丈夫。さっき掴まれた肩が少し痛んだだけ…だから」
「…見せてみろ」
蒼子が困った様に、肩を押さえている手をどけると、
蒼子の肩から血がゆっくりと流れているのが見えた。