今日も箱の中には、いつもの顔ぶれが並ぶ。
溢れる笑顔から浮かぶ情熱は、もう考えるまでもない感情なのだろうか?
そんなことを考えている間に眠りに落ちた。
気がつくと触れられない温かさが、まだ時を刻んでいた。
『愛しさ』とか言ったっけ?
そんなのもう忘れた。
あなたは、まだそこにいる?
そこにいるなら返事して、と古い記憶を頼りに名前を呼ぶ。
虚しく闇に消える数々の色。
もう忘れよう… 。
まだ残る微かな温もりを振り払い、私は上を向いた。