*ユウSide
林の好きな植物や花…
林の笑った顔も、困った顔も、
俺が一番知っていると思っていた。
林と俺のこころは通じ合っている、と。
―――
朝、登校中に、ものすごい声がした。
(なんだ?)
女子たちが騒いでいるようだ。
「キャーーーー」
黄色い声援というやつだ。
(人気の男子が目的だろう)
俺は通り過ぎようとした。
すると…
「高岡ユウくんだわー!」
「カッコイー!」
女子たちが一斉にこっちに向かってきた。
(は?)
俺は状況が読めなかった。