それは……とても晴天で、雲ひとつ無い日の事だった。
「はぁ〜……。今日も客はいないかぁ………」
私、刹那はいつもの様に店番をしていた。
ガラガラな店内、錆びたガラクタの刀ばかり集まる店内は少し埃っぽい。
私は重い体を起こし、
「掃除でもするかぁ」
と、箒を取りに倉まで足を運ぶ。
倉に着くと、予想以上に埃っていた。
「はぁ…これは箒を探してる場合じゃないわね〜」
まず私は箒を見つけるため、埃にまみれた倉を綺麗にしていく。
お気に入りの袴はすっかり汚れたけど、後で洗えばなんとかなるだろう。
そう刹那は自分に言い聞かせた。
刹那はどこの誰よりもさっぱりとした性格の持ち主だった。
何かに情熱を注いだ事もなければ。
注がれた事も
無い。
彼女、刹那にとってはそれが【当たり前】なのだから。
「結構綺麗になったかな」
刹那は動かしっぱなしの体を休めるため、地べたにそのまま腰をおろした。
カラン……
「………んっ?」
刹那が座った途端、何かに当たった。
刹那は自分の座ったところを見る。
すると………
「刀?」
一本の紅い鞘がついた刀がそこにはあった。