「桃ー…早く朝ご飯たべなさい」
一階のキッチンから
ママの声が響く。
「はーい。
すぐ行く」
私は慌てて制服に着替え、階段を駆け下りた。
「桃ー今日もママ夜遅いから
夕飯冷蔵庫にいれてあるの帰ったら温めて食べてね。」
私のコップに
ミルクを注ぎながら
ママはそう言った。
「はーい。
あんまり無理しないでよ」
私はサンドイッチを頬張りながらママの指に目をやる。
右手薬指には新しい指輪が…
キラキラと光っていた。
「桃のコト大学までは行かせてあげたいからね(笑)」
私の頭をポンポンと軽く叩き
「先でるから…鍵ちゃんとしめるのよ」
そう言いながら
時計を気にし、足早に玄関口に向かっていった。
「はーい。
いってらっしゃーい」
私はニコニコと手を降る。
いつもの光景だ…