たぶん大丈夫
すりむいたのは昔の話しさ
だけど今も
傷痕にはまだ痛みが残ってる
通り過ぎた事
忘れないように
拍手はいらない
相槌もいらない
同意されるほど
簡単ではない
傷痕をなぞり
波打つ両手は
あなたのものではなく
知らない誰か
ネオンの色を通り過ぎて
悪意のような虚しさが
忘れた頃に思い出して
言葉にすることもやめた
君は言うよ
「ここが何処だかなんてわからない」
僕は歩く
砂漠のように白く
渇いた街の中を
誰かの声に耳を塞ぐ
呆れるほどの静けさが
頭の中を駆け巡って
思い出すこともできない
そして言うよ
「ここが何処だかなんてわからない」
だけど僕は
置いていくのさたぶん
振り返ることもせずに
君は言うよ
「ここが何処だかさえもわからない」
僕は歩く
砂漠のように白く渇いた街の中を