100日間のキセキ #02

 2006-09-18投稿
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 「今日、楓が俺の筆箱間違えて持って行ったんだよ!」
 啓斗が楓を指差しながら言う。
 「は?御前、まだ根に持ってんのかよ?」
 「楓が悪いんだぞ!」
 「違う。御前が俺と似たようなの買うからだろ」
 「2人とも、静かにしなよ」
 心奈はため息をつきながら行った。すると、2人はムッとした顔をしてイスに座った。
 「先生から何か言われた?」
 その言葉を聞いて榎音はドキッとした。両親がいなため、医師からの話は全て榎音が聞いている。でも、今回の事はとても言えない。
 「ううん。何も」
 「そっか」
 すると、突然胸が苦しくなった。
 「ゲホッ・・・ゲホッ・・・」
 榎音は、口を押さえる。心奈は、榎音の背中をさすってやる。咳が治まってきたとき、榎音は口から手をはずした。
 「えっ・・・」
 榎音の手に八月居ていた。それを見た瞬間、またひどい咳をする。楓は急いでナースコールのボタンを押した。間もなくすると看護士と医師が駆けつけた。
 「榎音姉っ!!」
 啓斗が言う。それを行った瞬間、3人に気づいた看護士が3人を個室から廊下に出した。
 「大丈夫かな・・・。榎音姉・・・」
 「大丈夫に決まってんだろ!」
 3人は、不安な顔をしてイスに座った。
 
 「・・・」
 榎音は目を覚ました。その頃には、もぅ太陽が沈みかけていた。部屋の外では、医師が心奈達と話してる声が聞こえる。
 (よかった。約束守ってくれてて・・・)
 榎音は医師と約束をしていたのだ。それは「自分の余命を言わないこと」。自分の余命は後7日なんてこと聞いたら、3人はどんな顔をするか・・・。そんな事考えたくなかった。生まれたときから迷惑をかけている自分なんて、死んでしまえば言い。と、何度も思った。
 「あと・・・7日・・・か」
 そぅ言って目を閉じた。

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