「ふーん」
ようやく起きた春樹が、
僕の話を聞いて、そう言った。
事故死か他殺か自殺か。
それをまず調べよう。
これが僕の提案だった。
「ふーんって、何か他に考えでもあるの?」
余りに興味が無さそうな反応だったので、思わずそう尋ねた。
「いや、別に」
ねーのかよ。
「ただ、お前の記憶力のなさに感心しただけだ。
屋上の事なら、
むっちゃんが何か知ってるだろ」
あー忘れてた。
春樹の言葉で肝心な事を思い出した。
基本的に屋上は、常に施錠されている。
まあ理由は色々あるんだろうけど、とにかく普通の生徒が入れるようにはなっていない。
なら何故僕達が屋上を逃げ場とし、エスケープできたのか、と言うと、それは屋上の鍵をくれた人がいたからだ。
それが高見睦子、
通称むっちゃんである。
よし、むっちゃんに会いに行こう。