「改めまして、保険医の黒坂 恵ことクロエだ」
「…はじめまして、1年の白木 命です」
クロエ先生は中村先生が書いたであろうカルテを確認していた。
「ん。もう今日はいいよ」
ぶかぶかの白衣で、少し乱れたベッドをさす。
それにしても……
つくづく自由な所だここは。
「あの……」
「なんだい?」
先生は長い髪を揺らした。
「クロエ先生は本当に先生なんですか?」
「………どういう意味だ?」
んー…、伝わりづらかったかぁ。
「えっと、先生は教育実習生とかじゃなくて……本当にこの学校に配属されてる保険医なのかなぁって………」
「あ、あたり前だっ!!!私はこれでもこの学校に三年間いるのだぞっ!?!」
しまった!地雷を!!
「で、でも……。それにしては若すぎじゃないですか?先生」
「!??………まぁ、見た目は…」
「それに」
皆もおわかりだろう。だってこんな…こんな……!
「だぶだふ白衣を着た小学生平均身長の人を見て誰が大人だと思うっ!?」
「私が思うぅ!」
歯を食いしばりながら、断言された。