自分の部屋に入り机の引き出しを空けると友美と一緒に写ってる写真がたくさんあった。
桜の下で笑顔満開な友美。
俺の部屋で寝てる友美。
傘さして怒ってる友美。
花火しながら笑ってる友美。
オータムインニューヨークに憧れてると言い、落ち葉の中を歩く友美。
雪が降る中、団子のような雪ウサギを作る友美。
マフラーを編んでくれて一緒にくるまってる俺等。
四季を過ごした俺等にはたくさんの写真があった。
そういえば海には行ってなかった。
「来年連れてってくんなかったら死んでやる!」
と笑いながら言った友美
連れてってやるよ。
あと3日待ってやるから、その間に1回でもいいから目ぇ覚ませよ・・
色んなものを整理してると親父が酒を持って入ってきた。
親父は泣いていた。だが俺の手前、泣いてないぞという空気をだしていた。
「・・呑め」
俺は言葉なんかいらなかった。それをわかってるのか親父は何も言わなかった。話した事は、仕事の話くらいで。
ひとしきり呑んでから、親父が部屋をでようとした時
「ありがとう」
と言ったら、急にドアを閉めて部屋の前で声をあげて泣いてた。
俺は親父と一緒に泣いた。