「はぁ……何だか凄くめんどくさいはなしになってしまった…」
ヒカリは自室の隅で丸まっていた。
そして、左腕に五つのあざがあるのを確認するとまたため息をついた。
私、本当にこっくりさん達に呪われたんだ…。これからどうしよう。
あの青年のこっくりは、自分のもとへ来たら手助けをするって言ってたけど………いまいち信用できないし…。
「あぁ!もう!悩んでも仕方ない!ごはんでも食べて早く寝よっと」
私はいい香りのただよう台所に向かった。
すると、そこにはいつもの様に食事の準備をしている母がいて、こちらを向いて微笑んだ。
「ヒカリ、グッドタイミグね。ちょうど夕飯ができたところなの」
出された皿の中をのぞきこむとビーフシチューが湯気をたてていた。
「ホント?!私考え方してたらお腹すいちゃって」
「考え方……何かあったの?」
「ん……大丈夫だから気にしないで」
「そう。ヒカリがそういうなら」
そんな会話をしながら、私はビーフシチューを口に運ぶ。
なんて…美味。
カリカリ
「あら猫かしら?」
母は音がしたベランダの窓へ向かう。
どうせ母の事だ。野良猫君にビーフシチューをおすそわけするに違いない。
そんな気持ちで母を端から見ていた。
すると、
「きゃああああっ!」
「お母さん!!どうしたの?!」
母のもとへ素早くかけよると、母はベランダでぐったりとしていた。
「お母さんっ!しかっり!!」
『無断だよ』
私は声の聞こえた、ベランダの上を見た。
そこには
『はじめまして。僕はこっくりさんの【氷雅ヒョウガ】、君を不幸にするためにやって来た……使者さ』
立派なこっくりさんがいたとさ。