死ぬ

タコス  2006-09-19投稿
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僕は死にます。

今は病院のベットで横になっているけれど

看護師さんや病院の先生達は
「大丈夫だよ」
って言うけど、

分かってるんだ。

僕は死ぬんだよね。


あと。
僕には好きな人が居ます。

小さい頃からずっと僕にとって大切な人。
世界で一番大切な女。

でも、僕の隣にはもう君は居ない。


別に良いんだ。

僕は死ぬんだから。

好きな子なんか居たって

無駄なだけ


今日は暑いなぁ…

散歩でもしようかな。

「おいしょっと…」

狭い病院の廊下を
手すりを使いながら歩く。



ガタン!!!!

「いってー…」

あーあ。転ぶと立つのが面倒なんだよなぁ…
「おいしょっ…」

スタスタ…

ガターン!!!!


「・・・っ」

醜い僕。

行きていたってなんの意味もない。

僕は死ぬ為に産まれて来たんだ。

だって
僕は最低な奴だから。

あの日、
泣きながら俺の手を握る君を
振り払った。
「ずっと好きだった…子供の時から…ずっと…。どうして私じゃ駄目なの…?」
そう言ってくれたのに、僕は振り返る事なくその場を去った。


これで良かったんだ。
僕を嫌いになればいい。
僕を怨めばいい。


僕じゃ君を幸せにしてやれない

だって



僕は死ぬから


これで良かったんだ


ポロ…

自分でも訳が分からない涙が溢れ出た。










「死にたくないよぉ…」





これが僕が迎えた最後の夏でした。

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