しばらくは
クラスは平穏だった
僕と由美子ちゃんを除くクラス全員は僕と由美子ちゃんに対する憎悪は増大していったようだ
いや担任教師が
先導して
「アイツらみたいな馬鹿がのうのうと生きてるのはおかしい」とクラスの皆を呼び言い聞かせていた
…僕はその時は
気がつかなかった…
担任教師の
由美子ちゃんを見る異様さに…
由美子ちゃんは
小学生離れした
美貌と雰囲気があった
僕が
リーダー格の男の子を牛乳ビンで殴ってから1ヶ月が経った頃に
クラスの中で
由美子ちゃんへの
イジメが陰湿化してきた
表立っては
攻撃せずに
筆箱を隠す
体育服を汚す等
間接的に仕掛けてきた
担任教師は
相変わらず
僕達を口汚く罵り
何かにつけて
殴り付けた
担任教師は
何かと由美子ちゃんを指導室という個室に連れていったが
常に僕が危機を感じて指導室の外で待機していた
小学生四年生で
デビューを果たす
早熟な僕も
担任教師の目論みは感じていた
…しかし…
僕は誰に訴える手段もなく
ただ学校にいる間は由美子ちゃんの側から離れないでいるしか方法はなかった