出会った頃(入学時)、私はフタリに興味はなかった。クラスは違ったが、講座は同じであり…あっ、講座と言うのは、国数英だけ少人数講座に分かれて勉強する。
裕生とは部活(バスケ部)も同じだった。だけど、特にしゃべったりはしなかった。陸斗とは席が隣だったため、しゃべることが多かった。
「なー」
「何?」
「この問題わかんねから教えてくんない?」
ヒソヒソ声で話してくる。何故か、今、数学の授業中なのだ
私はプリントにこたえを全て書き渡した。陸斗は「助かる」と軽く手を上げた。
「えっ…と葉山さん」
「優衣でいーよ」
「んじゃ優衣、まただけど、教えて」
軽い人…、と私は思った。結局教えた。
これが陸斗と初めてしゃべった瞬間。
ー部活ー
ダンダン…
朝練で1人練習をしていた私は、シュートをなかなか入れれず、練習をしていたのだった。
ダンダン…キュッ…
いつの間にか、誰かが来ていたらしく、振り向くと、裕生がいた。
「…うぃーす」
「…お…はよ」
なんとなく気まずかったが、シュートばかりだったので1対1をすることにした。
「行くぞ!」
ダンダンダンダン、キュッ!
ダーン!
シュートは外したが、フォームはとてもよかった。
「次、葉山…だっけ?オフェンス」
「…ありがと」
ダンダンダンダン、キュッ!
スパッ!
「結構、上手いじゃん!」
「…」
「おれは小島裕生」
これが裕生と私の出会いでした。
9月になり
さぁこれからが大波乱の
幕開けとなる、体育祭だった