タケ「行くぞ!!!」
両手にエネルギーを溜め始め、ある程度の大きさになり、ワイザーに投げ付けようとした瞬間、タケとワイザーの間に白いタオルが落ちる
タケ「え?」
ワイザー「?」
会場にいる観客も瞬間何が起こったか分からずにいたが、すぐに状況が分かった。タケの後ろからシゲが白いタオルを投げたのだ
実況アナ「こ、これは白いタオルが投げ込まれた為、次の選手と交代だ!…ってそんなルールありましたかね?」
タケ「お前何やってんだよ!」
仕方なく舞台から降り、シゲに詰め寄るが、シゲは涼しい顔で舞台に上がる
タケ「お、おい!ちょっと待てって!お前も何か言ってくれよ!」
鼻歌交じりに舞台に上がるシゲを何も言わず、見送るユウ
ユウ「何か分からないが、シゲに任せても大丈夫な気がしたんだ…」
タケ「はぁ?何だよそれ…けど、こうなった以上は仕方ねぇ…シゲに任せるか」
そしてシゲとワイザーが向かい合って立っているが、まるで大人と子供だ。2メートル以上の身長のワイザーに対して160センチしかないシゲ、肌が黒く筋肉ムキムキなワイザーに対して青白い肌に細い体のシゲ、見た目からしてとてもシゲに勝機などないように思うが
実況アナ「では始めて貰いましょう!」
ワイザー「瞬殺だ…」
シゲに向かって駆け出したがすぐに止まる
タケ「何だ?この雰囲気…」
シゲの周囲に不思議なオーラが漂う
ユウ「恐怖感が全くないオーラだ。逆に神聖な感じがする…」
シゲの頭上から巨大な剣が飛来し、シゲの背後に突き刺さる
タケ「デカ!」
突き刺ささった巨大な剣の柄から長い鎖が付いていて、シゲの体に鎖が巻き付く
シゲ「誓いを…」
その場から腕を振り上げ、鎖をワイザーに向かって投げる
ワイザー「後ろにある剣を使わず、鎖かよ!」
飛んできた鎖をガシッと掴むと自分の方へおもいっきり引き込む
シゲ「あ…」
ワイザー「おらぁー!」
鎖がジャラジャラと音を鳴らしながら、ワイザーの足元まで引き込まれる
タケ「ヤバイ!」
ワイザー「てめえの頭を叩き潰してやるぜ!」
ワイザーの拳がシゲの頭に振り下ろされる
ユウ「ガードしろー!」
「ドォーーン!!!」
地面が割れ、震動が会場全体に響き渡る
タケ「シゲーーー!」