Episode.2
僕は、こじんまりとした
一室に立っていた
「ここは……」
見慣れた部屋
シンプルでカジュアルに
統一されている
「…僕の部屋だ」
この世からいなくなっても
毎日誰かが掃除していたように
綺麗な状態だった
状況を理解すると
僕は自分の手をよく見てみた
やはり、透けている
僕は霊体になっていた
カレンダーを見てみると
日付は12月10日
僕の死後、1週間だった
あの、まばゆい光の中
今を望んだのは自分だ
落ち着いて、深呼吸する
これからどうしたらいいのか
何をすべきか
僕には何ができるのか
はっきりと、分かっている
…千奈
僕は、まだ君の側にいるよ