しばらくすると崩れた瓦礫から黒い炎が勢いよく吹き出し、瓦礫が吹っ飛ぶ
ユウ(大気が震えてる…)
ニヤリと笑いながら凄い威圧感と共にムカイが歩いてくる
ムカイ「…どうした?それで終わりか?」
実況アナ「全く効いてなーい!!!」
額と口から血が出ているもののまだまだ余裕な感じが見える
ジャガー「ただのやせ我慢だ。バカ実況が!」
舌打ちをし、苛立ちをみせる
ハーデス「でもダメージは通っていても今は痛みは感じないかもね…今の彼の表情を見ればわかる。単純に戦いを楽しんでいル」
ユウ「やはりあれでは倒れないか…だったら何発でも打ってやる!」
高速移動でムカイの背後に移動し、神速撃を繰り出すが軽く避けられる
ムカイ「さっきよりスピードが落ちたようだが…」
ユウの胸ぐらを掴むと黒い炎に包まれ、大爆発が起こる
ユウ「ぐあぁー!!!」
ムカイ「焔・黒燗…」
倒れるユウの体が元に戻り、ピクリとも動かない
実況アナ「起き上がる事が出来ないユウ選手!これで勝負ありか!」
ムカイ「とどめだ…」
軽くジャンプし、ユウに向かって黒い炎をなぎ払う
ムカイ「焔・黒薙…」
なぎ払った黒い炎がユウに直撃し、試合が終わる
ユウ「負けたか…」
気が付いて目を開くと、目の前にムカイが立つ
ムカイ「自分はよく戦った…頑張った…と思っているならよく見ておくがいい。絶望を…」
目を瞑り、右手で両目をなぞり再び瞼を上げるとムカイの瞳に奇妙な模様が浮かび上がっていた
ユウ「何だ…その目は…」
ムカイ「魔痕開眼!」
会場全体に死の恐怖に似た雰囲気に包まれ、耐えられない観客が次々に失神する
ユウ(なんだ!このゾクッゾクッとする感じのオーラは!あまりの恐怖で声が出ない!)
黒い炎がムカイの周りをぐるぐると漂い、ユウは起き上がる事も出来ず意識が飛びそうになるのを必死で押さえていた
実況アナ「こ、これがあの元能力協会代表シゲル・リーンを倒したムカイの真の力なのかー!」
ジャガー「もう茶番は終わりだ。黙ってろ!」
会場を見渡せる実況席に瞬時に飛び上がり、実況席を切り裂いた
ハーデス「ちょっとよろしいですカ…」
ハーデスがTVカメラマンにムカイを映すように促す
ムカイ「もう能力協会に用はない…次はARCだ!近いうちに滅ぼす!待っていろ!」
一応チーム恐神の優勝で闘技演武が終了したが、ムカイの発言により世界が混乱し始めた