「…苗!…紗苗!!…紗苗(サナエ)華憐!!!」
「ん…?」
…あ…やってしまった…。
「オイオイオイオイ!!何オレ様の授業でぼんやり外眺めちゃってんの!?何分かんのコレ!?オレ様の説明無しで分かんのコレ!?解いてみ!?コレ解いてみ!?」
「ハァ…」
面倒くせーな。こんなの簡単じゃん。
『カカカッバンッッ!!!』
「はい、書いてやったよ。」
「う…正解だ……」
フンッ!余裕だし。
…別にお前の授業が暇だったから外を眺めてたわけじゃない。
…ただ……
〜放課後〜
私はただなんとなく屋上に行ってみた。…そしたら
「…あ…華憐さん…」
「…あ…咲衣…」
ばったり会ってしまった…。
「あのさ…あれから大丈夫?…その…いじめられたりとかされてない…?」
「…あ、はい。大丈夫です!あの…華憐さんが助けてくれたので…」
そうか…大丈夫だったのか……良かった………
「あの…ありがとうございました。あの時…助けてくれて…」
「別に…咲衣の為に助けたわけじゃない。」
「それでも嬉しいんです!…あの…名前教えてください。」
「?知ってんじゃん。」
「きちんと華憐さんの口から聞きたいんです。」
そんなもんなのかな?…まぁ良いけど…
「まぁあの…紗苗 華憐だよ。紗苗。」
「私はですね「聞いたよ。笛草 咲衣だろう?」はい!そうです!覚えてくれたんですか?嬉しいです!!」
「これで華憐さんと私は心友ですね!」
いちいち騒がしいヤツ…
「フフッ…心友…ねェ…」
…まぁ良いけどさ。