囚われのお姫様 今日も窓の外を眺め
「いとしい私の王子様、今日もまだ来てくれないの?」
お城の外は吹きすさぶ木枯らし
木々も葉っぱを落とし、寒々しい景色
竜は言う「お姫様、今日はもう遅いですし
王子だって寒いから家から出たくないでしょう」
「そうね、ところで悪い竜。今日の夜食の献立は?」
「はいはい私のお姫様、ローストチキンにございます」
いつからだろう 竜が姫をさらったのに
姫は竜を従えて 城の主となったとさ
姫は竜に命令して次のように言いました
もしも王子が来た時は お客様として迎えなさい
きっと長旅お疲れで お腹を空かせているでしょう
手足を洗って頂いて 食事をとってもらいなさい
悲しい囚われのお姫様 本当はもう自由なのに
王子様の心意気を試すために待ってます
王子様にはもはやすでに障害なんてないんです
ただ寒風を忍びつつ お城に向かう勇気だけ