友よ 君を悼む
誰よりも優しく
誰よりも純粋だった
君が見せてくれた景色を
私は生涯 忘れない
友よ 君は海辺に住み
一緒に山に登った
「この景色を見せたかった」
よく晴れた夏のある日のこと
そう言って笑う君は子供のようで
帰りに球場の横を通った
一緒に作ったメンバーズカードをまだ持っているかと問うから
「金払ったんだから当然だ」と答えた
その時君の顔を見なかったが
その問いの意味を今知った
友よ 何故君は命をてばなしたのか
その優しすぎる気持ちを抱いたまま
時間切れになってしまった
友よ 君を悼む
君が見せてくれた景色を
私は 生涯 忘れない