キール・ロワイヤルの手に巻かれている包帯が剣のような鋭さとゴムのように伸びてケンジに襲い掛かる
ケンジ「5倍…」
ケンジの手にピンポン玉サイズの黒い球体を出し、目の前に投げつける。すると包帯がケンジの前の地面に落ちる
キール「何じゃ…?」
ケンジ「僕の目の前の重力を5倍に変化したんだ」
今度はソフトボールサイズの黒い球体を出し、キールの頭上に投げると更に倍の重力がかかる
キール「くっ…何という能力じゃ…」
重さに耐え兼ね、腰を落として耐える
ケンジ(やはり10倍じゃ無理だな。もっと倍の重さじゃないと…でも重ければ重い程、発動時間が短くなるのが問題だ)
力を込め、バスケットボールサイズの黒い球体を作る
ケンジ「これで一気に決める!100倍だ!」
キールの頭上に投げるとキールの周りの地面が重力によって徐々に沈んでいく
キール「おおおおおお…」
膝と手を地面に着き、今にも倒れそうな感じだが、ケンジの様子がおかしい
ケンジ(くっ…あと10秒はもってくれ!)
が、その時ドクンと体が弾むと、ケンジの口から大量に血が吐き出される
ケンジ(…反…動!)
ケンジの能力が解除され、その場に倒れるケンジ
キール「ふぅ…惜しかったのぅ。今までこんな大技出した事ないから体が耐えられなかったんじゃな」
ケンジの目の前に立ち、包帯を垂らす
キール「さすがはわしが育てたチームじゃ」
ケンジが顔を上げ、睨み付けながら答える
ケンジ「お前が…育てた…んじゃない…ロワールが…育てた…んだ…!」
キール「死ぬがよい…」
しばらくして、逃げたはずのロワールが戻って来た
キール「これはこれは…探す手間が省けるわい」
さっきまで自分を守ってくれたケンジが目の前で倒れたのを見て怒りで震える
ロワール「やはり仲間を見捨てる事はできない!」
キール「戦闘能力のないお主が戻った所で何もできないのに…お主はせっかく逃がしてくれた仲間の行為を無駄にしたのだ」
血で赤く染まった包帯をヒラヒラと揺らす
ロワール「確かに私には戦闘能力はありません。ですが皆を守る力がある!」
ロワールの左手にカードが60枚出現し、右手で上から数枚取り出す
ロワール「セット!」