『ピンポーン』
来たっ!!
『ガチャッ』
「おはようございます!華憐さん!」
「おはよう、咲衣。」
朝7時、私の家に咲衣が来る
それは私と咲衣の普通になった
そして、それは私の朝の
楽しみでもある
「咲衣、私少し考えたんだけど、こんなんどう?」
「おっ!どんなんですか!!?」
「♪〜♪♪♪〜♪〜♪〜♪♪〜」
「ぉお〜!!!」
そういって手をパチパチさせる咲衣
…リスみたい
「良いですね!私こういう系大好きです!」
「咲衣もか?私もだ。」
「ぇ!!本当ですか!?」
そういって目をめちゃくちゃ開く咲衣
…今度はネコみたい
「でも、よく考えましたね〜!」
「考えたって、少しだけだけど…」
「だって華憐さん、曲とかに興味なさそうなんですもの。」
「!!!そ…そんな事…ねぇ…よ…」
そんな事ある
実を言うと、全く興味が無いのだ
だから、流石にヤバいと思った私は昨日帰って最近の曲を聞きまくったのだ
だってはっきり言って一週間の間で曲を作るなんて不可能だぜ!?
まぁでも頑張ろうと思えるのは
一人じゃないから
かな?
〜学校〜
「華憐さん!!明日までに曲を完成させましょう!!」
「ハァ!!!?」
……鬼だ…
「私、よく考えたんですけど、曲を作るってCDも作らないといけないじゃないですか。だから!明日までに完成させます!!」
む…
「むちゃくちゃ言うな!そんな事出来るわけないだろう!?私は勿論、咲衣だって無理「無理じゃありません。」ハァ!?」
「華憐さんの事を考えると歌詞なんて死ぬ程出てきます。今までの私達の経験は決して意味のない物じゃぁ無いはずです!此処で諦めるなんて…
華憐さんじゃありません!!」
「!!!!」
そんな咲衣の
他の人から見れば馬鹿げた言葉で
私はヤル気を出してしまって
地獄が始まった。
「そんなもん駄目でーーーーす!!」
『ビシィィィィッッ』
その木刀何処から持ってきたオイ
「この音はドじゃありませーーーん!!」
『ビシィィィィッッ』
「シのフラットです!!そんなもんも分からないんですか!!」
恐ろしい事に咲衣は絶対音感を持っていやがる。
恐ろしい…
「さぁ早くしてください!!休み時間が終わってしまいます!!」
『ビシィィィィィィィッッッ』
「さぁ華憐さん…ビシ、バシ、いきますよ……!!」
ふふふ……と笑う咲衣は
鬼だ
まぁそんなこんなあって
無事にメロディ完成〜……!!
「……咲衣には逆らわないようにしよう…」
そう私は心に誓った
「じゃぁ私、家で歌詞を作って来ますね〜♪」
ニコッと微笑む咲衣は
天使のような顔をしていた。