えっ?えっ?あたし何かしちゃった??
「あの…。」
「は、はい。なんでしょうか…?」
私はこの時、初めて彼とまともに目を合わせました。周りの人もつられて黙って、彼と私を交互に見た。
ドキドキする……。
「もう1個…あんまんください。」
「え?」
『え?(部活仲間一同)』
……はい??
「や、だからもう1個あんまんください。」
「あ…はい。少々お待ちください。」
なんだよぅ〜!!
もう1個あんまんが欲しかっただけだったのね。
私も周りも拍子抜けしちゃったよ…。
「なんなんすか先輩!!俺もうてっきり先輩がナンパするのかと思いましたよ〜。」
「ナンパ?俺がか?それは面白いものが見れなくて残念だったな。」
彼は少し微笑みながら言った。
すると西本さんの友達が彼の肩に手を乗せて顔をニヤニヤさせながら言った。
「そーそー。俺も一瞬、西がナンパかと思ったけどありえない。だって西はずっと付き合ってる大〜事な彼女がいるもんなぁ。」