ただ
雨を待っている
草陰にかくれ
色を変え
「悪趣味ね」
「しょうがないでしょ」
水鏡
映る姿
ケロコロと
問い疲れたのち
空仰ぐ
膨れ上がった曇天の
あらゆるしずく
溢れんばかりに
「待つだけでいいの」
「待つだけでいいの?」
ただ
雨を待っている
しずくがこの身を伝うとき
求められるまま
添える世で