俺は5歳から小4まで、喘息の発作が酷くて入退院を繰り返してたんだ。
両親は仕事人間で海外にいるし、面倒をみてくれてる親戚も週に1度来てくれればいい方で、病院に呼ばれた時しか来ない。
俺はいつも寂しくて、病院なんて大嫌いだったけど、小学生に上がった時、一人の少女に出会って変わったんだ。
彼女の名前は珠里(しゅり)。
俺と同じ年で、心臓の病気で入院している。
同じ部屋になったのがキッカケで、めっちゃ仲良くなった。
寂しかった今までが嘘のように楽しかった。
その時から俺の夢は決まってた。
医者になって、珠里みたいに病気で苦しんでいる人を助ける。
だから猛烈に勉強した。