紫陽花

 2006-09-22投稿
閲覧数[269] 良い投票[0] 悪い投票[0]

六月の雨の匂いがする。 雨の向こうに紫陽花の花を見つけた。空の色をそのまま染めたようなそんな紫陽花だった。

「あずさ。行くよ?」そういって私の手を引っ張る翔太。幸せだった。毎日が翔太と過ごすだけで幸せだった。   でももうすぐ壊れてしまう。紫陽花がたくさん咲くこの季節に・・・。

「翔太。紫陽花咲いたよ。」
「そうか。じゃぁ元気になったら見に行こうな。」
この言葉を何回聞いただろう。あと何回聞いたら見にいけるだろう。

ほんとは分かってた。元気にならないってことは。もう紫陽花を二人で見れないってことは。   



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 S 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ