死者は風船のようにその存在感を膨らませる。 かつてのあなたの部屋は、まだあなたの吐いた息でいっぱいだし、 あなたが流した涙は未来にまで波及して、私を沈黙させる 拭えない後悔という形で 淋しくて 不安に押し潰されそうな夜 私は繰り返しあなたを呼ぶ おばあちゃん おばあちゃん 繰り返し、繰り返し。 もっと深い孤独の底をあなたは生きていたのだ。 もっと惨めな夜を あなたはやり過ごしてきたのだ。 そのユーモアとあきらめと、人には見せぬ嘆きでもって。
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