亡き人へ

あた  2006-09-22投稿
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死者は風船のようにその存在感を膨らませる。
かつてのあなたの部屋は、まだあなたの吐いた息でいっぱいだし、
あなたが流した涙は未来にまで波及して、私を沈黙させる
拭えない後悔という形で
淋しくて 不安に押し潰されそうな夜 私は繰り返しあなたを呼ぶ
おばあちゃん
おばあちゃん
繰り返し、繰り返し。
もっと深い孤独の底をあなたは生きていたのだ。 もっと惨めな夜を あなたはやり過ごしてきたのだ。
そのユーモアとあきらめと、人には見せぬ嘆きでもって。



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